ようやく骨粗鬆症ガイドライン2015が発表に

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今春発表予定だった「骨粗鬆症の予防と治療ガイドライン 2015年版」が紆余曲折を経て、先月公開されました。
しかも、ひっそりと・・・^^;
その内容は、次の通りです。
[骨粗鬆症の予防と治療ガイドライン 2015年版]
 ※8/7 13:20 Ca剤の大腿骨近位部骨折の評価を訂正
分類 薬品名 骨密度 椎体骨折 非椎体骨折 大腿骨
近位部骨折
カルシウム薬 L-アスパラギン酸カルシウム
リン酸水素カルシウム
女性ホルモン薬 エストリオール
結合型エストロゲン※1
エストラジオール
活性ビタミンD薬 アルファカルシドール
カルシトリオール
エルデカルシトール
ビタミンK2薬 メナテトレノン
ビホスホネート薬 エチドロン酸
アレンドロン酸
リセドロン酸
ミノドロン酸
イバンドロン酸
SERM ラロキシフェン
バゼドキシフェン
カルシトニン薬※2 エルカトニン
サケカルシトニン
甲状腺ホルモン薬 テリパラチド(遺伝子組換え)
テリパラチド酢酸塩
抗RANKL抗体薬 デノスマブ
その他 イプリフラボン
ナンドロロン
※1:骨粗鬆症は保険適用外    ※2:疼痛に関して鎮痛作用を有し、疼痛を改善する(A) 
骨密度上昇効果
A:上昇効果がある
B:上昇するとの報告がある
C:上昇するとの報告はない
骨折発生抑制効果
(椎体、非椎体、大腿骨近位部それぞれについて)
A:抑制する
B:抑制するとの報告がある
C:抑制するとの報告はない
改訂前の2011年版と比較すると、
 (1)推奨グレードが A~Dの4段階 → A~Cの3段階
   推奨グレードの表現の変更
 (2)新規ビスホスホネート製剤・イバンドロン酸(ボンビバ静注、中外)
   抗RANKL抗体薬・デノスマブ(プラリア皮下注、第一三共)
   甲状腺ホルモン剤・テリパラチド酢酸塩(テリボン皮下注、旭化成ファーマ)
   の追加
 (3)カルシウム剤のグレードの上昇
などが大きな改訂となりました。
(1)は、2011年度版でも、グレードD(行わないよう推奨)の医薬品はなかったため、妥当な内容かと思います。
(2)は、実臨床でのデノスマブの効果の高さが評価されて、アレンドロネート(ボナロン(帝人)、フォサマック(MSD)ほかGE)、リセドロネート(ベネット(武田)、アクトネル(味の素=エーザイ))に並んで、オールAの評価が得られたことが印象的です。
また、改訂の調整が難航していた要因の1つと言われていた、イバンドロネートに関しては、大腿骨近位部骨折に対してグレードC、と、やや厳しめの評価になっています。
これは、来春「ボンビバ静注」に引き続き「ボンビバ錠」(月1回内服製剤)の発売を予定している中外にとっては大きな痛手になったと思います。
(3)のカルシウム剤のグレードアップは少し意外でしたが、「報告の有無」がグレードB/Cの分類の根拠とするのであれば、グレードBが妥当、といったところなのでしょう。
BP製剤では、マンスリーのリセドロネート(ベネット/アクトネル)、ジェネリックのあるアレンドロネート(ボナロン/フォサマック)の優位性は変わらない、といったところでしょうか。
また、内服の煩わしさや、コンプライアンスに不安のある方には、デノスマブ(プラリア皮下注)が推奨されそうですね。
こうしたガイドラインが、単に製薬会社による販売ツールとして利用されるのではなく、患者さんの病態・生活習慣・副作用・服薬希望など、様々な面から適切な情報提供・処方提案ができるためのツールとして利用していきたいところです。

コメント

  1. ピアソン より:

    いつも興味深い記事をありがとうございます!
    すみません、
    ガイドライン2015版の
    大腿骨近位部骨折の評価のところで、
    カルシウム薬は2製剤とも、評価C
    って言ってる人がいるんですが、
    Bが正しいですよね

  2. ピアソン より:

    ごめんなさい、お昼に改訂されてるの確認せずに書き込んでしまいました。

  3. まきのり より:

    ピアソンさま
    ご指摘ありがとうございます!
    そうなのです。1次資料がない上に、2次資料を手作業で書き写している間に誤入力していました。
    申し訳ありませんでした。
    他にもお気づきの点などありましたら、ご指摘よろしくお願いします(^^)