アトピー・アレルギーの最新の知見

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昨日のNHKスペシャルは「新アレルギー治療 ~鍵を握る免疫細胞~」として、アレルギーについての特集でした。
番組の内容としては、
●過剰な免疫反応(=アレルギー反応)を制御する「Tレグ(制御性T細胞)」がアレルギーに大きく関わっている
●アメリカ・オハイオ州のアーミッシュという民族集団(宗教的理由により他環境とは隔離した自給自足の生活を行っている)では、アレルギー性鼻炎やアトピー性皮膚炎の罹患率が、他民族よりも極端に少ない(1/10程度)
●アーミッシュでは、Tレグが多いためアレルギーが起こりにくいことが判明した
●Tレグは、幼少期にアレルゲンの経口摂取により活性化される可能性がある(イギリス・ロンドン大学、ギデオン・ラック教授によるピーナッツを乳幼児期に与える試験で、将来のピーナッツアレルギーになるリスクが低下したことが示唆されている)
●アトピー性皮膚炎や傷口など経皮摂取により、アレルゲンが摂取されると、免疫系が賦活され、アレルギー体質になってしまう
●スギ花粉エキス舌下免疫療法(シダトレン)による治療が始まっており、約7割の方に効果があるが、残りの3割の方ではTレグが十分に活性化されない
●千葉大、岡本美孝教授らは、スギ花粉のうち、Tレグを増加させる働きを持つ部分だけを組み込んだ米を開発し、それを1日1回、約半年間摂取することで、Tレグを増加させスギ花粉の治療につなげる研究をすすめている
といった内容でした。
今回の番組の内容は、ここ1年くらいのアレルギー・アトピー性皮膚炎の最先端の治療を示唆した内容で、とても興味深く見ることができました。
ピーナツアレルギーに関しては、ピーナツを低年齢から摂取する食文化のあるイスラエルの小児と、低年齢でのピーナッツの摂取を控える傾向にあるイギリスの小児を比較すると、イギリスの小児の方が10倍ピーナツアレルギーが多いということが知られていました。
今回のギデオン・ラック教授による研究は、それをなぞって証明した形になります。
また、アトピー性皮膚炎は、いわゆる「アレルギーマーチ」(アトピー性皮膚炎→食物感作(食物アレルギー)→吸入感作(アレルギー性鼻炎)→気管支喘息)のスタートと言われてきましたが、その原因がアトピー性皮膚炎そのものということよりも、アトピー性皮膚炎を含む皮膚疾患による皮膚のバリア機能低下により、アレルゲン(卵・そば・ピーナツなど)が、(食べこぼしや、食汁のついた手で肌に触れるなどの)経皮摂取されることによって、アレルギー体質になってしまうことが示唆されています。
ということで、乳幼児期のアトピー性皮膚炎を含む湿疹・傷などは、できるだけケアを行ない、肌のバリア機能を維持して、経皮アレルゲン感作を避けるべきということが推奨されています。
特に、空気の乾燥する秋~冬にかけては保湿剤を塗るなどのスキンケアを積極的に行なうよう心がけることが大切です。

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