イクセロンパッチ・リバスタッチパッチのかぶれ

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2011年の発売から約3年が経過した貼付式認知症治療薬イクセロンパッチ(ノバルティスファーマ)とリバスタッチパッチ(小野薬品工業)(リバスチグミン)ですが、発売当初に比べ、段々とその有用性・利便性が認識されてきて、処方数も多くなってきました。
ただ使用する患者が多くになるにしたがって、副作用であるかぶれを訴える患者さんも増えてきました。
発売当初から、かぶれの副作用は指摘されており、それを防ぐためにノバルティス・小野とも、患者さん向けの案内書や、医療機関向け指導の手引を作ったり、勉強会を開いたりしていました。
その内容としては、
・毎日同じ場所に貼るとかぶれてしまうので、必ず場所をずらして張り替える
・お風呂に貼ったまま入り、皮膚を柔らかくして、出たら剥がして張り替える
・ヒルドイドなどの保湿剤を一緒に処方して、塗りながら使用する
・前日、右側に貼ったら、左側には保湿剤を塗り、翌日は左側に貼替え、右側に保湿剤を塗る
などといったものでした。
しかし、家族やヘルパーさんが貼り替える場合、毎日同じ時間に貼り替えられなかったり、同じ人が貼り替えるわけではないので、保湿剤の塗り方がわからなくなったりすることが多くありました。
また、処方するDr.からも、保湿剤などの重要性について、患者さんや家族への説明が少なく、副作用のかぶれを悪化させる一因になっていたように感じます。
日経DI・2014年2月号では、くどうちあき脳神経外科クリニック院長・工藤千秋先生の提案として、
(1)イクセロンパッチ、リバスタッチパッチを貼った上から、ヒルドイドなどの保湿剤を背中全体に塗る
(2)すぐに肌着を着せる
(3)翌朝、別の場所に貼り替え、すぐにその上から保湿剤を全体に塗る
という方法が紹介されていました。
この方法を実践されて、100例以上の患者さんの中で、かぶれによる脱落は1名のみ、とのお話です。
また、かぶれの副作用が起きる頻度としては、
・イクセロンパッチ、リバスタッチパッチの4.5mg、9mgではほとんど皮膚症状は起こらない
・13.5mgを超える(13.5mgと18mg)と、ぐんと皮膚症状の副作用が増える
・プラセボ(無成分)でも皮膚症状の副作用は同様に発現している
・4.5mg・9mg・13.5mg・18mgは、面積が異なるだけ
・つまり、リバスチグミンによる副作用ではなく、支持体(糊)による副作用と考えられる
という状況のため、
「皮膚症状が出てしまったが、治療効果が出ているため、13.5mgや18mgで治療を続けたい場合は、ハサミなどで、2片以上に切り分けて使用すると、皮膚症状が起こりにくい」
ということが言えるようです。(ただし、保険適用上認められる用法ではありません。また、ハサミなどでカットすると「角」が出来てしまうため、剥がれやすくなるので注意が必要です)
この「カットする」という方法は、他の貼付型治療薬、ネオキシテープ(過活動膀胱治療薬)・ビソノテープ(β1遮断・高血圧治療薬)・ニュープロパッチ(パーキンソン病治療薬)・ノルスパンテープ(疼痛治療薬)などにも応用が可能だと思います。
また、かぶれにくい場所、つまり、足の裏(土踏まず)や膝の裏といった場所に貼ることも、副作用を防ぐ方法だということです。ただし、この場合、経皮吸収率が上腕・胸部・背部と異なるため、効果が十分に得られない可能性もあると思います。
上手に皮膚症状の副作用をコントロールできれば、とても有効な認知症治療薬だと思います。
患者さんやご家族に、上手く説明できるよう、サポートしていければ、と思います。

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