プラビックスAGの位置づけとGEの特徴

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抗血小板薬「プラビックス」(サノフィ)のジェネリックについて、製造販売承認が先日下りました。
◎関連記事
 プラビックス後発医薬品をめぐる問題とは
 プラビックスのオーソライズド・ジェネリック発売へ
さて、ここで気になる情報を5点入手しました。
1.AGでの適応違い
プラビックスのオーソライズド・ジェネリック(AG)である「クロピドグレル「SANIK」」にも適応違いが発生するらしい、ということです。
以前にもご紹介したように、先発品・プラビックスには、
(1)虚血性脳疾患(脳卒中・脳梗塞(アロテーム性梗塞))
(2)経皮的冠動脈形成術(PCI)適用の安定狭心症・心筋梗塞
(3)末梢動脈疾患(PAD)
の3つの適応がありますが、このうち(1)については、どのジェネリックも適応が取得できています。
(2)のPCI適用狭心症・心筋梗塞については、AGのみが取得し、他のGEは本年10月のサノフィ特許満了をもって適応となります。つまり、発売当初の4ヶ月(6月発売→10月まで)は適応が(1)のみとなります。
(3)については、サノフィはAGにも当面は許可を出さない方向のようです。再審査期間が2016年9月まで残っており、当面の間、プラビックス(先発品)のみ適応を有する状態が続きます。
つまり、適応としては
●発売(H27.6)~H27.10
(1)→プラビックス、SANIK、各社GE
(2)→プラビックス、SANIK
(3)→プラビックスのみ
●H27.11~
(1)→プラビックス、SANIK、各社GE
(2)→プラビックス、SANIK、各社GE
(3)→プラビックス
ということになります。
2.PADへの処方割合
では、適応違いとなった場合、どのくらいの処方箋が影響を受けるのでしょうか?
サノフィMRさんによれば、PADへの処方は、現在約10%という感触を得ているとのこと。
3種の原疾患の病態が明らかに異なるため、患者さんに対して聞き取りを行えば、かなり確度が高い推察は可能かと思います。
3.製造方法の特許
上記の適応違いと並んで、クロピドグレル錠の製造方法の特許についてもサノフィは特許を保有しているため、今回はAGを除いて添加物を先発品と同一にすることがかなり困難なようです。(ジメチルポリシロキサン?)
4.今回のジェネリックは、3種類に分かれる
前回の記事でご紹介した通り、クロピドグレルには結晶多形があり、サノフィ「プラビックス」は2型結晶(フォームⅡ)を採用しています。ダイトは1型結晶の製造方法について特許を得ており、ダイト製の原薬を使用するところも少くありません。
1.2.も踏まえると、プラビックスの後発医薬品は次の3つに大別されます。
(A)オーソライズド・ジェネリック(オートジェネリック)=クロピドグレル「SANIK」
(B)サノフィのクロピドグレル原薬(Ⅱ型結晶)の提供を受けたジェネリック(添加物違い)=持田、全星、小林化工など(原薬同一・添加物違い)
(C)ダイトのクロピドグレル原薬(Ⅰ型結晶)など、サノフィのフォームⅡ以外の原薬を用いたジェネリック=ダイト、サンド、ケミファ、田辺など(原薬違い・添加物違い)
5.新規格:クロピドグレル錠50mg
先発品である、プラビックスには25mgと75mg錠しかなく、症状や体重・リスク程度に合わせて、50mg服用の患者さんには25mg錠2錠が処方されていました。
今回のGE品の中(小林化工、タナベなど)には、50mg錠を出すメーカーがあり、患者さんにとっては金銭的かつ錠数軽減の助けになると思います。
発売までの4ヶ月間で、各社いろいろとプロモーションがあるかと思いますので、また情報が入りましたらご紹介したいと思います。

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コメント

  1. パパレスク より:

    初めまして。
    薬剤師ではありませんが、いつも興味深く拝見しております。
    プラビックスの適応についてですが、PADについては、再審査期間のため先発メーカーとしても許可を出すことができないのではないでしょうか。
    再審査期間に入っている適応は後発品は取得できないと記憶していたのですが。
    2012年9月に適応追加していますので、16年頃まではAGも適応追加できないのかと思います。
    長々とコメント失礼いたしました。

  2. まきのり より:

    パパレスクさん、コメントありがとうございます。
    また、ご指摘、ありがとうございます。
    ご指摘の通り、末梢動脈疾患については、再審査期間が2016年9月までとなっており、そのためにAGでも効能効果が取得できませんでした。
    早速、記事を訂正したいと思います。
    またお気付きの点などありましたら、コメントお願いします。
    ありがとうございました。

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