新抗アレ剤「デザレックス」vs「ビラノア」

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以前、「どっちが売れそう? ~ビラスチンとデスロラタジン~」でも取り上げた、「ビラスチン」と「デスロラタジン」の製造販売承認が順調に進んでいます。

どちらも海外での販売名とは違いましたね~。

デザレックス錠5mg(MSD=杏林)

クラリチン(ロラタジン)の活性代謝物であるデスロラタジンです。

ロラタジンは、主にCYP3A4(代償的にCYP2D6でも)によってデスカルボキシエチルロラタジン(DCL) = デスロラタジンに代謝されて薬効を発揮します。
つまり、デスロラタジンは、最初から活性型で吸収されるため、効き目の早さが期待できる他、CYP3A4やCYP2D6の遺伝子多型(特に代謝活性欠損者(Poor Metabolizer、PM))や、CYP阻害作用のある併用薬による相互作用の影響を受けにくいと考えられます。

海外での販売名「CLARINEX(クラリネックス)」ではなく、「デザレックス」の名称での発売になりそうです。
頭文字3文字の「クラリ」での検索で、「クラリチン」と「クラリネックス」のオーダリングミスを防ぐ目的もあるようですね。

デザレックス(デスロラタジン)は、成人で1日1回1錠 5mgを服用します。
クラリチン(ロラタジン)は、1回1錠 10mgですから、量としては半分ですね。

ロラタジン10mg投与時の最高血中濃度(Cmax)は、ロラタジン:7.73±6.81、デスロラタジン(DCL):3.52±0.78 (ng/mL)(クラリチンIFより)のようですから、BAが同等であれば、半量の5mgで同等の効果が期待できそうです。

(※H28/9/7 23:00 追記)
デスロラタジンは、MSDが製造販売を、杏林製薬が販売を行うとされていましたが、7月に科研製薬とコ・プロモーションの契約を結んでいました。
メインの呼吸器科、耳鼻科、泌尿器科を杏林が、皮膚科領域を科研が担当することで、販路を拡げる戦略です。

ビラノア錠20mg(大鵬=MeijiSeikaファルマ)

こちらは、新規成分の抗ヒスタミン薬、ビラスチンです。
海外では「Bilaxten」など(国によって全然名前が違います!)の名前で販売されていて、こちらも日本オリジナルの販売名ですね。

日本では「ビラノア」という名前で発売になる予定です。
「ビラスチン」の「ビラ」+「ノーアレルギー」の「ノア」でしょうか。
抗HIV薬「ビラセプト」(日本たばこ)とのオーダーミスを懸念したのかもしれません。

ジルテック(セチリジン)やザイザル(レボセチリジン)と同程度の効果で、ほとんど眠くならない!との謳い文句ですが…難点は「空腹時投与」ですね。
食後では、空腹時と比較して30%程度バイオアベイラビリティCmaxが約60%、AUCが約40%低下(H28.9.30訂正)が低下すると言われています。

「前評判と、実臨床での評判は反比例する」という、マーフィーの法則的な、医薬品業界の法則(「マキノリィの法則」とでも呼んで下さい(笑))がありますが、どうなるでしょうか?

「どうも効き目が弱いっていう患者が多いよ」とか言っちゃうドクターほど、患者さんに「食後に飲んで」とか、用法無視してるケースが少なくない気がします(笑)

まぁ、30%くらい血中濃度40%くらいAUCが低下しても、ロラタジンやエピナスチン、フェキソフェナジンくらいは効果が出るかもしれませんけどね(汗)

来春は14日間の処方制限がありながらも、少しずつ処方されながら評判が定着していくと思われます。
これから楽しみですね!

コメント

  1. 薬剤師N より:

    この前、このHPのことをドクターと話していたら、「臨床をやらない薬剤師さんや、現実を知らない薬剤師さんは空腹時投与を守らない医者は”バカ”って書くけど、現実の患者さんは、空腹時の服薬経験が乏しいので、あまり強く空腹時投与を指導すると、空腹時に飲めない・飲み忘れるから、飲み忘れた薬をため込んで隠しちゃうんだよね。数ヶ月後や数年後に家族が見つけて持ってきてくれて教えてくれたりする。まあ、現実はv.d.s.で処方に落ち着くでしょうね。」といっていたのが印象的でした。

    • まきのり より:

      薬剤師Nさま

      コメントありがとうございます。

      患者さんのアドヒアランスを考えて、あえて食後投与とされるのは“アリ”ですよね!(特に漢方とか)
      大抵、そういう医師は処方箋に「食後投与確認済み」とか書いてくれる配慮をしてくれたりしますよね。

      困るのは、食前や食後投与になっている理由やを気にかけずに、「え?だめなの?」的に処方する方ですね。
      速効型インスリンを食後に打たせていて、照会して逆ギレした医師がいました。

      「就寝前」が現実的な妥協点でしょうが、せっかくの「眠くならない」というウリが帳消しになって、しかもおいしい血中濃度の部分が就寝中、というのも悩ましいところですね(^^;)

      またご意見等、ぜひお聞かせ下さい!
      ありがとうございました♪

  2. ○○ より:

    薬剤師の分際でごちゃごちゃ偉そうに言うな!