毎年薬価改定は回避されそうだけど…

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もう呆れて何も語ることができないのですね。
「リーマンショック時の状況と似ている」と無理やりG7での合意を取り付けて、各国首脳が帰ったら即、消費税増税の2年半先送りを表明です…。

● 財務省官僚は苦々しく思ってる?

昨年後半の原油安や中国をはじめとする世界経済の落ち込みの影響もあり、停滞が続いている日本経済について安倍首相は、アベノミクスの失敗と捉えられ、そして参院選への影響につながってしまうことを懸念していたと思われます。
しかし、景気対策と同時に財政再建も看板としてかかげ、前回の消費税増税延期時に「リーマンショック、あるいは大震災のような事態が発生しない限り、予定どおり引き上げていく」としていた訳で、おいそれと消費税増税再延期を口に出すことはできなかったものと思われます。
増え続ける国家予算に歯止めをかけたい財務省としては、消費税増税は絶対に行いたいところで、延期を目論む政府与党に対してかなり抵抗していたと伝えられています。
それ故、安倍首相もサミット開催直前まで「リーマンショックの時と状況が酷似している」というペーパーを用意していることを隠していたのでしょう。
財務省官僚達はしてやられたと歯ぎしりをしているのではないでしょうか。
薬業関連としても、今年(平成28年)の薬価改定に続き、消費税増税に伴う来年(平成29年)の薬価改定、と「毎年の薬価改定」になし崩し的にもつれ込ませる作戦の1つだったと言われており、「毎年の薬価改定」の布石も延長された、ということになります。

● まずは安堵の薬業会

逆に薬業会から見れば、やはり薬価改定は大きなイベントになりますので、毎年というのはツラいところです。
4月の薬価改定では、大きく薬価が引き下げられ、価格交渉がかなり難航しているところも少なくないようです。
この消費税増税延期で、とりあえず3年間引き伸ばしされるのですから、ほっと安堵しているところではないでしょうか。
さらに、3年間(増税の延期は2年半ですが、10月に薬価改定ではなく4月に薬価改定とすると)の延期というのは、定期の薬価改定の年と重なる訳ですから、「毎年の薬価改定」という制度移行のリスクもやや減るものと考えられます。

● 中医協でも布石があった?

5月18日に行われた中医協でも、製薬・医薬品卸売業から聞き取りを行い、「3年連続の改定になる懸念などから、薬価もしくは材料価格の調査は「到底容認できず」と主張」(m3.comより)との意見を聞いています。
製薬・医薬品卸売業というのは、4月の診療報酬改定で、医科・歯科・調剤とプラス改定だった中で唯一マイナスと、ワリを食わされた面々です。
この中医協での意見の聞き取りが、消費税増税延期につながった、という雰囲気が出せれば、これは政府与党の参院選での薬業会からの風当たりをプラスに変えるだけの影響力があることが予想されます。
つまり消費税増税延期により、参院選において、製薬・医薬品卸売業からも、自公候補者への票が期待できることになります。
この聞き取りをサミット開催前に行ったというのは、消費税増税延期への布石であったのではないでしょうか。
消費税増税延期により、まずは「毎年改定」が回避されそうな状況ですが、同時に国の財政危機も深刻です。
国民の貴重な税金を、選挙の票集めに使われてしまうことがとても残念でなりません。

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