疑義解釈の疑義解釈が欲しいけど…

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先日の記事で「へなちょこ薬剤師会になんか頼るもんか!」と書きましたが、いつの間にかウチの社長が薬剤師会のおエラ方から情報を仕入れてきたようです(笑)頼る気なかったのに(笑)
どうやら(予想通り?)、地域や都道府県の担当の指導官の「疑義解釈」の解釈に、結構バラつきがあるようで、
 ・地域の行政機関や医療関係団体(≒他職種連携)等が主催する住民への説明会、相談会、研修会等への参加や講演等の実績しか認められない
 ・薬局が主体的に地域住民向けに行う説明会や相談会の実績で可
 ・仮に現時点で実績がないとしても、「実施計画」があれば可
など、多岐にわたっているようです。
「実績」についても「相当数が必要」とする回答から、「数や規模は不問」「実施計画でも可」とする回答までいろんな見解があるようです。(ホントに「実施計画」で良いのか?って疑問に思いますよね!)
でも、結局は薬剤師会の出る幕はなし!って感じですねー。
「かかりつけ薬剤師制度は、「薬局ではなく薬剤師単位の加算」で新しい取り組み!」と、盛り上がっていたあの頃の元気はどこへやら(笑)

● 文の切れ目が縁の切れ目?

さて、こうした疑義解釈の解釈の相違が生まれている原因の1つとして、疑義解釈の文の曖昧さが上げられています。
疑義解釈・その1 問47(答)

地域の行政機関や医療関係団体等が主催する住民への説明会、相談会、研修会等への参加や講演等の実績に加え、学校薬剤師として委嘱を受け、実際に児童・生徒に対する医薬品の適正使用等の講演等の業務を行っている場合が該当する。
なお、企業が主催する講演会等は、通常、地域活動の取組には含まれないと考えられる。

日本語の特徴の1つに「一対多の修飾関係が生まれやすい」というものがあります。
この疑義解釈の解釈としては、
 ・~等が主催する住民への説明会、(~等が主催する住民への)相談会、(~等が主催する住民への)研修会
 ・~等が主催する住民への説明会、(~等が主催する住民への)相談会、(~等が主催する)研修会
 ・~等が主催する住民への説明会、(~等が主催する)相談会、(~等が主催する)研修会
 ・~等が主催する住民への説明会、(主催者を問わない)相談会、(主催者を問わない)研修会
などの修飾の関係が生まれるわけです。
この解釈の違いによっても「薬局が主催の地域住民向けの相談会でもOK/NG」という見解の相違につながっている側面があるようです。

● もともと報酬の文言自体が誤解を生みやすいのでは?

そもそもこの疑義解釈の(答)をめぐっては、「~講演等の実績に加え、学校薬剤師として委嘱を受け~」の「~に加え」という部分が、「または」ではなく「かつ」の意味にも取れる、として「説明会への参加+学校薬剤師ではないと算定できないのか?」という疑問の声があがり、数日後に(厚労省でも薬剤師会でもなく)なぜか日経DIから疑義解釈の解釈が発表されるという珍事が起きています。
「読み取り方が下手」という指摘があるのは承知していますが、「加算」に関わる重大な内容について、ミスリードが起きる可能性がある文で発表する、というのは、少し疑問が残ります。
そもそも、調剤報酬の中身については
 ・「1剤」「1調剤」「1種類」の定義があいまい
 ・一包化加算の「服用時点の異なる2種類以上の内服用固形剤又は1剤であっても3種類以上の内服用固形剤が処方されているとき」の解釈が困難
など、様々な日本語的な問題を常々感じています。(皆さん、感じていませんか?)

● キーを握るキーワード

閑話休題。
そもそも「医療に係る地域活動」というキーワード自体が、疑義解釈の解釈を混乱させているもう1つの要因のようです。
「地域の行政機関や医療関係団体等が主催する住民への説明会、相談会、研修会等への参加や講演等の実績」とありますが、「地域の薬剤師会の勉強会への出席は要件としてNG」となったのは、「薬剤師会が主催する研修会は、地域医療ではない」との解釈からのようです。これは理解しやすいですね。
つまり「医療に関わる地域活動」として考えた場合には、「「行政機関や医療団体が主催する研修会に参加」しただけでは、貢献になっていない」と考えるのが妥当、という解釈が生まれるようです。
というところから、逆転の発想(?)として「医療に関わる地域活動」をキーワードとして疑義解釈を紐解くと「地域住民への説明会や相談会、研修会等への参加(=声掛け、相談、説明)や講演等の実績」という解釈に結びつき、「薬局での説明会・相談会・研修会でもOK」との解釈につながるようです。
疑義解釈の疑義解釈が待たれる現状ですが、こうも解釈が分かれてしまうと、今さら解釈を示し直すのも難しいそうにも感じてきます。
でも、患者さんは待ってくれません。今日も患者さんはいらっしゃいます。
無理やりに患者さんに書かせているならともかく「あなたなら信頼できるからサインしますよ」と選んでくれた患者さんのために、加算要件をクリアできる道を探していきたいですね!
※ここに書いた内容は「推察」「噂」「真偽不明」の情報を含んでいます。また、情報ソースも開示できかねます。施設基準の算定の可否については、ご自身で地方厚生局または、各薬剤師会等にお問い合わせください。

コメント

  1. オーナー薬剤師 より:

    「医療に係る地域活動」が、かかりつけ薬剤師に必要な理由がわかりません。中医協で議論されたのでしょうか?それとも、役人の単なる思い付きなのでしょうか?

  2. まきのり より:

    オーナー薬剤師さま
    コメントありがとうございます!
    地域医療への貢献については、今回の改定に先立って発表されている「患者のための薬局ビジョン」に示されています。
    もっと遡ると2年前に発表されている「薬局の求められる機能とあるべき姿」から、地域医療への貢献は謳われています。
    これを踏まえて、今回の「基準調剤加算」の条件プラス「認定研修」を経ることで「健康サポート薬局」へ移行していきます。
    ですから、厚労省としては「ポッと湧いて出た話ではないよ」というスタンスなのです。
    しかし、この裏側にもいくつか理由があるかと思います。
    一度、本文に書こうとしたのですが、あまりに憶測が過ぎているので、止めましたが、コメント欄なら書けそうなので書きます。
    1つは、2月頃に書いたのですが、今回の改定のターゲットはN調を含むビッグ4のはずです。
    特にN調が狙い撃ちです。
    そのN調がかかりつけ薬剤師として月に100件集められてしまうと、あっという間に元の鞘、ということを恐れているのかもしれません。
    もう1つ考えられるのは、先述の「薬局のあるべき姿」を薬剤師会が逆手に取られたパターンです。
    「薬局のあるべき姿」は、薬剤師会のまとめた「薬剤師の将来ビジョン」を元にまとめられています。
    つまり、2年前から、薬剤師会に誘導を促していたにも関わらず、ピンと来ていない薬剤師会にプレッシャーをかけるため、ということなのかもしれません。
    という訳で、地域医療への貢献がかかりつけ薬剤師とセットにされているものと思われます。
    現場からしたら、完全に寝耳に水ですけどねー(-_-;)

  3. 内定おめでとうございます?

    もう時間の感覚が麻痺してきて、半年くらいも前のような出来事に感じてしまいますが、「かかりつけ薬剤師指導料」の施設基準、みなさんは申請していますか?結果はどうでしたか? 要件が発表されてからすぐに、「地域活動とはなんぞや?」と盛り上がり、このブログでも、…

  4. 疑義解釈・その3に異議あり!!

    ついに、待ちに待った「疑義解釈(その3)」が発表になりました…なりましたがっ!! その内容は、厚労省および、その周辺のメンバーの慌てっぷりを絵に描いたような、矛盾に満ちた内容であったと言わざるを得ません。 ● 疑義解釈 その3 【かかりつけ薬剤師指導料及び…