H28調剤報酬改定のゆくえ(3):かかりつけ薬局のハードル

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先般、かかりつけ薬局の要件案が報道され、
 ・OTCの販売・飲み合わせの相談
 ・在宅訪問と、残薬の確認・指導
 ・地域包括ケアへの積極的な関与
など、条件をみたした場合、「健康情報拠点薬局」として自治体のホームページなどに掲載をする、といった案が検討されています。
過去記事:「かかりつけ薬局『認定制度』」は、また喰い物にされてしまうのか?
これらは、かかりつけ薬局の制度とは別に、厚労省が示そうとしている「薬局ビジョン」の要件で、平成28年度調剤報酬改定では、これとは別に「かかりつけ薬局」としての算定要件が設けられる方向で話が進んでいるようです。
その算定要件の1つとして「処方箋の集中率が60%以下」という案が検討されているそうです。
これでは、ほぼすべての門前薬局では、算定することができないと思われます。
厚労省としては、これからは形式的な分業(門前分業、点分業)ではなく、地域に根付き、医師と利害関係なく処方に口出しのできる薬局・薬剤師を評価していく、という姿勢の表れで、薬剤師にとっては、大変歓迎される内容であると思います。
しかし、いきなり「処方箋集中率60%以下」と、ハードルをつきつけられてしまうと、門前であっても、同様の仕事ができている薬局にとっては、少し解せない部分があることも否めません。
この「かかりつけ薬局体制加算」が、どのくらいのボリュームになるかわかりませんが、医療費財源逼迫問題を考えると、これまでの他の加算を削ってでも、こちらの「かかりつけ薬局体制加算」に割り振ってくることも考えられます。
将来的には、大病院の前に3つも4つもある門前薬局は淘汰されていくでしょう。
診療所の門前薬局も、その仕事の内容を改めなければなりません。
経営者にとっては、おいしくない話になってくるかもしれませんが、逆に薬剤師にとっては、真の実力・医療者としての矜持をアピールするチャンスとも言えます。
厚労省や経営者にお尻を叩かれながらではなく、目的をしっかりもって、日々の業務に取り組んでいきたいですね。

コメント

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