H28調剤報酬改定のゆくえ(4):費用対効果への評価

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H28調剤報酬改定のゆくえ(2):後発医薬品のトピックでも取り上げましたが、医療費が増え続ける中、「費用対効果」に目が向けられています。
例えば高血圧での治療を開始する場合では、「高血圧治療ガイドライン2014」において、第一選択薬は「Ca拮抗薬」「ARB」「ACE阻害薬」「利尿薬」とされています。
これらの薬価(代表的薬剤)を見てみると、
・Ca拮抗薬…アムロジン5mg:53.3円/アムロジピン最低価GE:12.8円
・ARB…ブロプレス8mg:135.6円/カンデサルタン最低価GE:67.8円
・ACE阻害薬…レニベース5mg:66.5円/エナラプリル最低価GE:12.2円
・利尿薬…ナトリックス2mg:22.6円
と、圧倒的にARBが高いです。
それぞれ、降圧機序が異なりますし、合併症等の問題もあるので一概にいえないのですが、ARBの積極的適応となるのは、心不全やCKDの合併が心配される場合で、ACE-Iで空咳や血管浮腫などのSEが発現した場合になると思います。
つまり、ARBを使用する場合には、同程度の降圧効果でありながら2~3倍の薬剤料がかかってしまうということになります。
糖尿病など、他の慢性疾患でも同様で、メトホルミンで治療が行える患者さんでもDPP-4阻害薬からの治療スタートとなる場合も少なくありません。
これらの高薬価医薬品を使用した場合の治療効果の評価をどのように行うのか、難しいかと思いますが、平均的な治療薬剤料を設定するなども考えられるのもしれません。
こうした、費用対効果についての波紋が直接調剤薬局に及ぶことは少ないと思いますが、効果不明のビタミン剤や血流改善薬、ウィルス性急性上気道炎(風邪)への抗菌剤の投与などのチェックは、今後の薬剤師の重要な役割と言えるかと思います。
また中医協では、新規作用機序の新薬(いわゆる「ピカ新」)の後に、次々と同機序の新薬(いわゆる「ゾロ新」)が発売された場合、その薬価を低めに設定する、ということも議題にあがっており、「2匹目のドジョウを狙う」製薬会社の姿勢も問われることになりそうです。