PPIの後継薬・P-CAB「タケキャブ」

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厚労省・薬食審医薬品第一部会にて、新機序の消化性潰瘍治療薬・P-CABの「タケキャブ錠」(一般名:ボノプラザンフマル酸塩、武田薬品)が、承認されました。
これまでのPPI(プロトンポンプ阻害薬・タケプロン(ランソプラゾール)など)は、胃壁細胞において胃酸分泌を行うプロトンポンプ(H+, K+-ATPase)の働きを抑制することで、その効果を発揮します。
ただし、プロトンポンプ阻害薬が効果を発揮するまでに、胃壁細胞の分泌細管において高濃度の水素イオンに接して活性化される必要がありました。
また、代謝経路がCYP2C19を介するため(ラベプラゾール(パリエット・エーザイ)やエソメプラゾール(ネキシウム・第一三共)は、その影響を受けにくいとされています)、体質(CYP2C19遺伝子多型)によって効果の差が大きいとされてきました。
今回、武田薬品工業が開発したカリウムイオン競合型アシッドブロッカー(Potassium-Competitive Acid Blocker : P-CAB)・タケキャブ(ボノプラザン)は、新しいカテゴリーの酸分泌抑制薬で、カリウムイオンと競合的にプロトンポンプの働きを阻害することにより、速やかで、強力かつ持続的な酸分泌抑制作用が得られるとのことです。
このP-CABは、PPIのように水素イオンによる活性を受ける必要がなく、また、CYP2C19の影響が小さいため、遺伝子多型による影響が小さいと言われています。
PPIは、タケプロン(ランソプラゾール)・オメプラール(オメプラゾール)・パリエット(ラベプラゾール)のジェネリックが発売された後も、ネキシウム(エソメプラゾール)や、タケルダ(タケプロン+アスピリン)、パリエット5mg錠の発売など拡大が続いています。
武田薬品にとっては、今回のP-CAB・タケキャブが、消化性潰瘍治療薬部門でブロックバスターになる可能性もあります。製造承認は1月頃、薬価収載・発売は2月頃になるかと思われます。
ただし、現在のパリエット(ラベプラゾール・エーザイ)やネキシウム(エソメプラゾール・第一三共/アストラゼネカ)で、十分な効果が得られている患者さんも多いため、肩すかしになる可能性もないとは言えません。
大塚製薬と共同販促する予定です。大塚製薬は、ムコスタ(レバミピド)の特許切れから消化器部門の販売力が落ちており、ムコスタとのタイアップもあるのかもしれません。
※こちらの記事「タケキャブの添付文書を読み解いてみた」「タケキャブに関わる大塚の狙いは?」も合わせてどうぞ

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コメント

  1. 新PPI・タケキャブ発売日

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