SGLT2阻害薬第5弾・カナグルの効果は期待できる?

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5成分・6剤目のSGLT2阻害薬「カナグル」(成分名:カナグリフロジン、田辺三菱・第一三共)のプロモーションが解禁になりました。
MRさんから正式に話が聞けるようになるなるわけですが、やはり気になるのは「SGLT1部分阻害作用」です。
SGLT2阻害薬はSGLT1/2のうち、SGLT2のみを選択的に阻害することにより、SGLT1を阻害した場合の下痢などの副作用を抑えることを狙いとしています。
しかし、SGLT2阻害薬で、SGLT2のみを選択的に阻害することで、相対的にSGLT1が活性化してしまい、SGLT2が担っているはずの糖の再利用率よりも効果が落ちてしまうことがわかっていました。
腎臓でろ過されるブドウ糖は180g/日程度と言われ、そのうち90%程度・150~160g程度がSGLT2による再吸収で、残りの10%がSGLT1によるものだと言われています。
しかし、各SGLT2阻害薬におけるブドウ糖の尿中への排泄量の増加は50~80g/日程度と言われていて、SGLT2の能力を完全に阻害したと考えられる量の3~5割程度の効果しか期待できない計算になっています。
この原因が、SGTL1の活性化だと言われています。
このSGLT1を合わせて阻害してしまうと、前にも書いたように、下痢の副作用の心配が出てきます。
その下痢が起こらないような、ゆるい阻害(Partial Antagonist)になっているのがカナグルのようです。
現時点での資料を比較すると、スーグラやルセフィでは「無自覚性低血糖」「低血糖」の副作用が、0.5%~2.4%となっているのに対して、カナグルでの副作用は「無自覚性低血糖」6.8%、「低血糖」4.8%と、併せて1割の方に低血糖症状が表れているようです。
(併用薬の有無や、症例の違いが背景にあるのかもしれませんが。)
しかし、低血糖があらわれやすい、ということは、血糖値を下げる作用が強いということでもあり、上手に使えば有効に治療が行えるということでもあります。
ただし、夜間低血糖は重篤な症状につながる可能性もあり、低血糖・無自覚性低血糖が起こりうる可能性というは、素直に喜べない部分もあります。
このSGLT1部分阻害作用や、低血糖の副作用の状況など、メーカーさんからまたゆっくりお話を聞いてみたいと思います。
※追記:カナグルのSGLT1阻害作用による副作用として心配される下痢については0.4%と、便秘の副作用2.2%と比較しても起こりにくい、と言えそうです。
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